コロナ禍が、いったん収束したように思えたのも束の間、東京都を中心とした感染者の拡大と、それらが解決しない中での go to キャンペーンの強行など、個人の尊厳を守る事と安全、経済を回す事が、うまく噛み合わずに中途半端に混雑しているような世の中になってきました。
学校もオンラインが中心の所が多いと思います。
そんな中、いくつかの大手企業が、テレワークの無期限延長や、単身赴任の解除措置など、新たな会社組織の在り方を提示し始めました。
一見時代に合わせて決断力を発揮しているように見えるけど…。
人が動かなくなる事は、長期的に見ると怖い事に思えたので、今日はそれについて話そうと思います。
人が移動しない事で起こり得る経済的打撃
3月から4月にかけては、卒業や就職、転勤など、人が移動する時期です。
そんな中、仕事も授業もオンラインでいいじゃん!という流れになってしまうと、人の移動が起こらなくなります。
移動が不要になれば、人は物を買わなくなります。
進学・就職などで、新たに一人暮らしを始めるとなると、家具家電一式を買いそろえたり、アパート・マンションなどを借りたりするのが一般的です。
それが不要になったとなれば、消費が落ち込むのは容易に想像ができます。
引っ越し自体も少なくなるので、引っ越し業者の売上や、家賃収入で生活をしている大家さんにも影響するでしょう。
空室が目立てば、家賃を下げざるを得なくなり、フードロス通販のように、本来得られるはずだった正規の値段で取引されなくなるわけです。
収入が減れば、人は物を買わなくなりますから、長期的に見ると、日本経済全体の活力を奪うのではないかと心配です。
そもそも転勤って必要?
日本の企業にありがちな、安く雇って、本来の職域を超えて、1つ覚えたらその次、また覚えたらその次、と何でもやらせようとする風潮、良くないと思います。
本人が希望したり、転勤する事で会社の利益になるなら良いですが、新天地で上手くいっているのに、 3年経ったからという理由で飛ばしたりしますよね。
新しい事を覚えて慣れたのに、これからもっと仕事の精度が上がったりする可能性を捨てさせて、辞めて転職するくらい違う所に配属するのって、非常に効率が悪いとしか思えないんですよね。
わたしは総合職キャリアウーマンではないですが、一般の事務員として入ったのに、部署の事務作業だけでなく、経理や総務、督促まで回され、拒否できない環境に陥った事があります。
常に追い詰められて新しい事に挑戦したい、という一部の人を除いて、大抵の人は天才ではないので、プライベートと健康を大切にして、ある程度予測のつく範囲内で仕事したいと思うのではないでしょうか?
わたしは今は社会での振る舞い方を変えたので、「定時で帰れて平和なのが1番です」って堂々と言っちゃいますけど、家族を養っている大黒柱が、ぬくぬくとした環境で、のんびりと同じ仕事をして定時に帰るのと、常に新しい事に挑戦し、自分を高めながら社会に貢献する働き方、どっちが良い!?と偉い人に詰め寄られたら、前者…は主張しづらいですよね。
今と昔で、会社員に求められる事が違う、というお話
これは、ある大企業に勤めていた時、地方の支店から飛ばされてきた方が、本社勤務になり、頑張ったけれど精神的に限界になり、退職される時に言っていた言葉です。
「昔はね、お茶飲んでコピー機の前でアハハオホホって笑いながら過ごしても、仕事になったの。今は違う。パソコンも、携帯もあって、やらなきゃいけない事がいっぱいあって、頭がついていかない。もう無理なの」
おばあちゃん世代の方とお話すると、このような事をを語られる方が多いです。
昔は、コピーだけで一日過ごしたり、お茶汲みや、受付だけの人などが普通に存在し、それで1ヶ月分の給料を貰い、生活が成り立っていました。
今は、お茶汲みという職業も多分ないですし、電話を繋ぐだけの人や、エレベーターのボタンを押すだけの人も多分いないのではないでしょうか。
パソコンやネットができて、便利になったはずなのに、何故かわたし達の仕事は増えています。
機械で省略できるようになった分、1人あたりに振られる仕事の量や幅が大きくなって、多角的な能力を当たり前に要求されます。
運転は得意だけど接客が苦手、という人も電話を取らなければならないし、喋るのは得意だけど事務作業が苦手、という人も、ある程度事務作業に参加しなければなりません。
業務を限定してスペシャリストみたいにした方が、自分の仕事に自信が持てるし、安心して作業できると思うのですが、全部できるようになって一人前、なぜ挑戦しないのか、という圧のようなものを感じます。
テレワークを「普通・標準化」してしまう事の怖さ
わたしは、テレワークや転勤の取り消しが悪い、と言っているのではなく、それを一般的なものとして普及させようとする動きが怖いなと思いました。
自宅で働く事が普通になれば、今までフリーランスや在宅で一般の会社員とは違う土俵で儲けていた人達が割を食うケースも今後増えるでしょうし、在宅の人が増える事によって、集合住宅などの密な環境では、騒音問題、インターネット回線が遅くなる事も実際に起こっています。
今のような夏の暑い時期は、昼間留守にしていた人が各々エアコンをつけるので、電力消費が増えるなどの、これまで考えもしなかった事が起こります。
一番いいのはマスクやアルコール、ソーシャルディスタンスなどの対策を施した上で、ライフスタイルに合わせて在宅か出社を選べ、企業はそれを強制しない、どちらを選んでも不利益を与えないなどの体制作りが必要不可欠だと思います。
個人的に変わった事
マスク標準装備生活が定着してきて、わたしは化粧をする事をやめました。
ファンデーション汚れは、見た目にも美しいとは言えませんし、菌が繁殖する原因にもなるそうで、念入りにメイクした所で意味ないしなぁと、元々メイクがそんなに好きではない事もあり、どんどん薄くなっていって今のスタイルになりました。
同じように、メイクをやめたり、口紅やチークなどの色をつける工程を薄くしたりしている人は多いと思います。
前までは、人と話す時にマスクを外さないなんて!と目くじら立てる層も多かったわけですが、今は逆にマスクしていないと犯罪者のような目で見られます。
朝の時間が大幅に短縮されるので、マスクやノーメイクは個人の自由として残っていけばいいなぁ、と個人的には思います。
ちなみに、重度の紫外線アレルギーがあるので、普段はベースだけ塗って、上からSPF50++++の日焼け止めを重ね塗りしています。
ちなみに、ベースとして使っているのはこれ。
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うっすらと色がつきますが、マスクを外した時に、全くメイクしてない感が出ないので、人前に出る時や、うるさく言う人がいたら誤魔化せるかもと思って使っています。
ガッツリ系のメイクをやめたら、逆に肌の状態が良くなったんですよ。
でもこんな風に化粧が面倒くさいとか、ファッションに興味がない人は、自宅勤務になったら、ますます服やメイクにお金をかけなくなるでしょうね。画面越しに見れば1万円のスーツも5万円のスーツもいっしょなわけで。
以上、こんな風に、これまで当たり前だった習慣が変わって、新しい価値観や社会常識が定着していくのは、画期的で良い面もあるけれど、長期的に考えたら怖いなぁというお話でした。