アニソン歌手の黒崎真音さんが持病の悪化のために急逝された事をツイッターで知ってから、普通に生活してはいるものの、どこか気持ちが重く、ずっと心にのしかかっているような状態です。
訃報を知った直後は、とてもブログを更新する気にはなれなかったので多くを発言しませんでしたが、自分自身の気持ちの整理であったり、伝えたい人に届けばいいな、と思い、ここに綴ろうと思います。
自分の言葉で書きたいので、家でそうしているように、ここでは真音ちゃんとお呼びします。
初めてのイベント
わたしが真音ちゃんと初めてお会いしたのは、2014年のグリザイアのCD発売イベントでした。
実はこの時、初めてお迎えした愛うさぎさんを亡くしていまして。
その時の事を思うと、今でも涙がすぐに出てくるのですが、すごく辛い経験をしたからこそ、勇気を出して楽しい経験をしよう、と憧れの真音ちゃんのサイン会に参加しました。
わたしは、人と喋るのが得意ではなく、だからこそ顔出しで動画配信などではなく、ブログやTwitterで文章という形で発信しているのですが、真音ちゃんが何度もTwitterで、
「喋るのが苦手な人も大丈夫だよ、怖くないよ」
と呼びかけてくださって。
だから、真音ちゃんを意識したファッションで、ドキドキワクワクしながら出かけました。
初めて見た真音ちゃんには、華奢でお人形さんみたいで可愛くて、言葉を失いました。
同じように思った方が沢山いたと思います。
登場した瞬間あまりの美しさに会場の空気が一気に変わリましたから。
真音ちゃんの可愛さを褒める人、自分の好きな曲を伝える人、真音ちゃんの今日のファッションについて質問をする人など、皆思い思いに気持ちを伝えていましたが、真音ちゃんは、一人一人の目を見て明るく優しく言葉をかけていて、時間ギリギリまで温かい対応をしてくれて、ますます好きになりました。
「どこから来たの?仙台に住んでるの」
これが、わたしと真音ちゃんの初めての会話です。
喋るのが苦手なわたしに、優しい言葉をかけてくださり、わたしも口下手なりに、思い出すと挙動不審な自分に恥ずかしくなるのですが、真音ちゃんへの思いを伝える事ができました。
その後、ライブにも参加して、最高の思い出になりました。
ライブ会場で優しい出会ったファンの方
真音ちゃんのファンの方は優しい方が多く、ファンクラブの方をファミリアと呼ぶのですが、ライブでも前列にいるファミリアの方が、後ろの人たちにも真音ちゃんの衣装が見えるようにMCの時に座ってくれたり、真音ちゃんの衣装チェンジが時間内に終わらないハプニングがあった時も、皆で応援しながら待ったり、とにかく雰囲気が良いです。
何度目かのライブで、わたしが会場場所を勘違いしていて道に迷った時の話です。
道ゆく人に、会場の場所を聞くのですが、ロリータファッションをしているからか、
「すみません」
と街中で声をかけても、避けられたり、サラリーマン風の人に声をかけた時なんて、
「イィっ!!!いいですっっ!!!!!」
と汚いものを見るかのような目で怯えて去られました。
今日はライブが見られないかもしれない、とわたしが落ち込んでいる時に、
「自分も行くんで一緒に行きますよ。今日は後ろの方で見ようと思ってたからギリギリに行こうと思っていて…」
と、偶然同じライブに参加する方が助けてくださって、無事に会場に着き、わたしが感謝の気持ちを伝えると、
「じゃあ、自分はこれで」
と、その方は何か見返りを求めるわけでも偉ぶるわけでもなく紳士的に去って行きました。
真音ちゃんのライブでは、女の子ゾーンと呼ばれるエリアがあって、ライブ会場が怖い女性ファンへの配慮なんですけど、遅刻しそうになってるの、完全にわたしが悪いじゃないですか。
それなのに、会場に着くとファンの方が、
「女の子ゾーンに行きますか?」
と通してくださり、複数のファンの方が、
「女の子通ります!女の子通りまーす!!!」
と時間ギリギリに来た奴のために道を開けてださって、本当に嬉しさや申し訳なさでいっぱいになりました。
この場を借りて、真音ちゃんのファンの方にありがとうと伝えたいです。
あとがき
もう彼女の新曲を聴いたり、ライブに行く事はできないんだなと思うと、やっぱり辛いです。
でも、幸いな事に、彼女が魂を込めて遺してくれた曲たちを、今も最高の状態でいつでも聴くことができます。
それは、この先楽しい事や辛い事、くだらない事や悲しい事があっても変わることはありません。
毎日の生活の中に、彼女の音楽があり続けます。
ヨルムンガンド大好き!とか、がっこうぐらし最高!とか、グリザイア面白いよ!とか、語りたい事は沢山あるのですが、最後にわたしのお気に入りの東京レイヴンズのアルバムのリンクを置いておきます。
真音ちゃんは、見た目は可愛らしいけれど、歌うとカッコ良くて、新しい曲が出るたびに、違うテイストを入れてきて、こんな表現もできるのか!と同じアーティストさんなのに毎回驚かされました。
こちらのアルバムでも、そうした一面を発見できると思います。
そして、真音ちゃんに、あなたの音楽は、ファンの方は最高だよ!と声を大にして主張したい。
今回書いたお話も、イベントで直接お会いして伝えたかった。
もしこの記事を読んでくださった方で、真音ちゃんのお名前は知っているけれど、曲を聴いた事がない方がいらしたら、是非公式動画などから試聴して好きになってくれたら嬉しいです。
本当に、才能溢れる惜しい方を亡くしました。
真音ちゃんに助けられて、楽しい時間を過ごした人間は数えきれないくらい沢山います。
これからも変わらず生活の中で音楽を聴き続ける事が、わたしにできる追悼かなと思います。