ちょっと良いお菓子や、気の利いた差し入れを頂くと、ほっこりした気分になったり、場の空気が良くなったり、相手の評価が上がったりしますよね。
こんなことを書くと冷たいと思われるかもしれませんが、今日はわたしが今まで職場でもらって迷惑だった差し入れについて列挙しようと思います。
誰からなのかわからない、賞味期限のわからないお菓子
その場でご本人から手渡しでいただけるなら大歓迎なのですが、ずっと出勤していなかった時に無言でデスクに置かれていると、誰からなのか調べてお礼を言いに行かなければならない強制クエストが発生し疲れます。
また、いつも10日位賞味期限の過ぎたお菓子を突然よこす人がいるのですが、嫌がらせなのか、全くの善意なのか判断できないので、申し訳ないですが、その方からいただいたものは、後でこっそり捨てるようにしています。
食中毒で危険な状態になったことがあるため、触らぬ神に祟りなしです。
手渡しの揚げ物
実際にあった話です。
その日退職する方がおり、送別会を開くため、退勤後は店を貸し切って飲み会の予定でした。
が、退職する方から、「今までありがとうございました」と、突然全員に手渡しで揚げ物を渡されました。
「すごくおいしいから」
と、その方は言うのですが、コンビニのチキンのように、上がむき出し、下半分が紙で包まれているだけの状態だったため、コース料理が控えているのに、その場で食べなければなりませんでした。
店を予約している事を知っている上での行動なので、善意だとわかりますが、少し配慮の足りない方だなと思いました。
手作りのおかず
「すごくおいしいから」と、突然手のひらに肉をのせられたことがあります。
その方が家で作ってきた自慢のおかずらしいのですが、何が入っているかわからず、アレルギーのあるわたしは、原材料がとても気になってしまいます。
また、お皿に取るのではなく、箸でつかんで、いきなり手のひらに乗せられるのは、衛生的にどうなの、と少し抵抗があります。
個装ではないナマモノ
パックに入っているおはぎを持ってこられたことがありました。
「有名な店のものだから」
と言われましたが、個装ではなく、スーパーで肉や刺身が載っているようなトレーの上に、どーん!と、まる1個乗っており、割り箸が1つだけありました。
皆で同じ箸を使って口から直接食べるのに抵抗がありますし、甘いものが好きでも、和菓子やあんこが苦手な人も結構います。
相手の好みを確認せずに、保存が効かない食べ物を差し入れるのは人としてちょっとどうかと思います。
親しい人ならOK、そうでなければ気遣いを
上に書いた食べ物でも、親しい友人や家族、こちらが好意を持っている相手であれば全く気にしません。
むしろ喜んでいただきます。
問題なのは、信頼関係がないのに、相手の行動や感謝を強要していることにあると思います。
ちょっと偉い人からの、買ってきてやったぞ、の上から目線、お礼を言って喜んだふりをしないと、明日から社会不適合者扱いされる危険をはらみ、相手を探し、話しかけていいタイミングを見計らってクエスト達成しなければならないプレッシャー。
わたしはマルチタスクが苦手なので、お礼を言い終えるまで、他の仕事をしながら、ずっと緊張状態だったりします。
職場の差し入れなんて、親しい人からお菓子メーカーのプチプラのチョコを1個もらって、息抜きに食べるくらいが丁度良いですけどね。
お疲れ様とか、ありがとうなど、見返りを求めない完全なる善意からの贈り物なら良いのですが、好感度を稼ごうとか、一応全員に配っておかないとなど、義務感が見えると、げんなりしてしまいます。
好意や善意ではない、日本人特有の、本当はプレゼントしたいと思っていないのに、本音を隠して義務感から義理であげるのが礼儀、みたいな上っ面だけのコミニケーションなくなればいいのにと思います。
また、生のフルーツやロールケーキなど、賞味期限が短い、切り分けなければならないものも、職場でははっきり言って迷惑です。
ナイフや皿などのカトラリーを常備していない会社も多いですし、あったとしても、人数分切り分けて、話しかけるタイミングを見計らって配ったり、食べ終わった後の皿を回収して洗わなければなりません。
その役目って、大体下っ端にまわってくるんですよね。
互いの家を行き来したり、個人的な連絡先を交換しているような間柄なら良いですが、社会的要因だけでつながっている人に対して、そのコミュニケーションはハードルが高すぎるんですよね。
ダイエット中だったり、歯を磨いた後だったり、弁当食べたばかりだったり、食べるタイミングや、食べる量を計算している人にとっては突発的に予定を狂わせられるので、職場ではやはり、個装で好きなときに食べられるお菓子や、密封された持ち帰れる飲み物などが無難なのではないでしょうか。
今は、差しハラ(元AKBではない)「差し入れハラスメント」という言葉まであるみたいです。