麻歩の、寝たり食ったり喋ったり

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賛否両論!?リアルなCGが話題。映画版「ピーターラビット 」のススメ

 新型コロナウイルスにより、前作が大ヒットだった、映画「ピーターラビット」の公開が、2020年4月3日から2020年8月7日に変更、更に全米公開が2021年1月15日(2020年5月時点で、日本では未定)に変更になりました。

 

 筆者は大のうさぎ好き!

 

 原作のピーターラビットも持っていますし、美術館で過去行われたピーターラビット 展に何度も足を運んだり、作者の事を研究した書物、グッズなども沢山手に取っています。

 

 そんな筆者が、実写版映画『ピーターラビット 』は見るべきか、感想を述べたいと思います。

 

 結末は言いませんが、あらすじを伝えるために、かなり内容に触れますので、ネタバレ注意です。

 

映画ピーターラビットは、道徳的な映画ではない?

 冒頭で流れるのですが、この映画はあまり道徳的な映画ではありません、というアナウンスから始まります。

 

 うさぎたちは、人間の庭に侵入し、大切に育てた作物を、生きるためとは言え、簡単に食い荒らしてしまいます。

 

 怒った人間(ここではヒロインのビアの隣の家の、ちょっと嫌な奴マグレガーさん)がうさぎを捕まえようと奮闘するのですが、そこは賢く素早いうさぎ達、人間を翻弄し、あの手この手で巧みに助かろうとします。

 

 事故があって、このマグレガーさんは居なくなってしまうのですが、それをいいことに動物達はやりたい放題。

 

 屋敷の中まで入り込み、歌えや踊れやとパーティーを始めてしまいます。

 

 野菜や果物を育てた事がある方なら分かると思いますが、作物が無事に食べられるようになるまで育てるのって、結構大変です。

 

 それを、いとも簡単に奪われてしまったら、頭に来てしまうのも、ちょっとわかりますよね。

 

いたずら?やりすぎ?

 動物達は非常に賢く、え!?これ人間が悪いの!?と、人間に同情してしまうような、かわいそうなシーンもあったりします。

 

 後に引っ越してきた、亡くなったマグレガーさんの子孫、ドーナル・グリーソンさん(ハリーポッターのビル・ウィーズリー役などが有名)演じる、ヒロインのビアと親しくなりたいトーマス・マグレガーが、ピーター達兄弟と従兄弟のベンジャミンに振り回されまくります。

 

 最初は、やられたらやり返す、的ないたずら合戦だったのですが、それが後にどんどん過激になり、取り返しのつかない事態を招いてしまいます。

 

喜劇としては、100点

 ちょっと、いや、かなり?いたずらの範疇を超えた部分はありますが、うさぎ達とマグレガーさんのやり合いは、トムとジェリー的なお約束コメディのような部分もあり、ホームアローンのケビンと泥棒のやり取りを彷彿とさせるような、テンポが良く、見ていて飽きない映画です。

 

 うさぎ達の賢さに気づいていないビアを巧みに利用するなど、人間と動物の知恵比べのような側面も。

 

 最終的には、大きく人の心を傷つけるような事もなかったし、みんなハッピー?

 

 最後に出てきた夫婦が可哀想という意見があるけれど、この夫婦は街に買い物に出かけたマグレガーに罵声を浴びせたので、因果応報、おあいこという事にいたしましょう。

 

映像、演出にこだわり有り

 DVD・Blu-rayを購入すると、キャストや監督さんのインタビュー映像も見られるのですが、爆弾を投げ合うシーンは、映画プライベート・ライアンを参考に作られているのだとか。

 

 また、ピーター等動物は、CG で表現されていますが、実際に役者さんたちが演じている時にはそこにCGはなく、ぬいぐるみを使って戦っている所を演技だけで表現したり、実際には何もない状態で、本当にいるかのように演じて、後からCGで合成しているのですが、本物がいるようにしか見えないので、プロの役者さんって本当にすごいですよね。

 

 うさぎさんの仕草や毛並みなども美しく表現されていて、怒った顔や、悲しんだ顔など、今の時代の技術だから出来たのだなぁと感じます。

 

 もふもふ動物映画、好きです。

 

 危険なシーンもありますが、そこはフィクションなので、良い子はマネしないでください、という事で。

 

 また、湖水地方の緑が本当に綺麗で、あの景色を見ているだけで癒しになります。

 

 まさにCGとリアルのベストマッチ

 

 現代だからこそ表現できた、素敵な出会いですね。

 

原作とは違うけれど、原作を踏襲している所を発見できると楽しい

 まず、ピーター達はあんなキャラじゃないし、映画は原作の絵本の世界観とだいぶ違います

 

 作者のビアトリクス・ポターさん、晩年は人と会うのを避け、農業や羊の飼育などをして過ごされたようですが、研究者の中には、やや神経質・偏屈な方という感想を持たれていた方もいたようで、もしご存命だったら怒っていたかもしれません

 

 でも、ピーターが柵に挟まる所や、まちねずみのジョニーがロンドンを案内してくれる所など、妙に原作と一致する場面があって、この映画は、原作をよく読んでいるからこそ作れる、ピーターラビットを題材にした、センスある監督さんの新しい表現なのだと思いました。

 

あとがき

 日本語吹き替え版だと、ピーターの声が千葉雄大さんです。

 

 エンディングでピーターが歌を歌うのですが、千葉さんは直前まで歌のシーンについて知らされておらず、突然オファーされたのだそうですよ。

 

 色々な感想があると思いますが、わたし自身何十回も見ている好きな映画です。

 

 映画、『ピーターラビット2 バーナパスの誘惑』が、2021年2月5日に、全国ロードショーに、改めて開催決定されましたので、興味のある方はぜひ、予習も兼ねて映画ピーターラビットご覧になってみてください。

 

 ピーター達は湖水地方大好きだと思うので、この映画もきっとすごくファンキーな解釈になっているのだろうと思いますが、きっとコメディとして全力で面白いと思います。