最近バイト先で頭を悩ませる、ちょっと困った人の話をします。
その人は、やたらと人の個人情報や、プライベートな部分をずかずか踏み込んで聞いてくるのです。
〜目次〜
初対面で個人情報暴露
最初に声をかけたのはわたしでした。
新しい人が入ってきたら、自分から声をかけます。
挨拶は人としての基本だからです。
しない奴が非常識。そう思っているからしたのであって、それ以上の感情はありません。
静かにお昼を食べている時でした。
その人(仮にXさんとします)は突然やってきて、言いました。
「何歳ですか?」
え…と言葉を失いました。
わたしが困っていると、
「二十代ですか?」
と大声で質問を続けます。
別にリアルでは隠していないので、失礼な人だなぁと不快に思いながらも答えると、
「◯歳ですか!そうですか!!!」
と大声で繰り返し、続けて、
「大学はどこですか?」
「結婚してますか?」
「一人暮らしですか?」
「住所はどこですか?」
と、大声で質問しては、こちらの回答をオウムの様に繰り返すのです。大声で。
この辺でもう完全にメンタルがやられました。
痴漢にあった時のように、人って常識を超えた被害にあうと、まともな行動が取れなくなります。恐怖で思考停止してしまうのです。
警戒して避けていたら、別の方に被害が
この人は危険人物だ、と判断したわたしは、Xさんとの関わりを、挨拶や、業務上必要最小限の会話のみに留め、個人情報やプライベートな話を極力しないように心がけました。
Xさんの空気を読まない発言は、度々話題になっており、中には遠回しに注意する人もいました。
わたしがXさんを避けるようになり、心の平穏を取り戻してから数日、仲の良い先輩と話す機会がありました。
そこで、Xさんにはちょっと困っている、と相談すると、A子さん(アルバイトで入った主婦の方)からも同じ相談をされたよ、との事。
詳しく聞いてみると、わたしにしたのと同じように、
「何歳ですか?」
「結婚してますか?」
「子供はいますか?」
「何歳の時の子供ですか?」
「旦那さんの職業と年収は?」
「子供はどこの学校ですか?」
など、人生の先輩に対して失礼すぎる質問のオンパレードで、今度はそのA子さんが会社に来づらくなってしまったという事で相談されたそうです。
家族思いで、年下のわたしにも敬語で喋ってくるような優しい方なので、ご家族の事を詳しく聞かれて、すごく怖かったと思います。
現在はスケジュール調整して回避しているようですが、何だか悪い事をしてしまったような気がしました。
職場での雑談の範囲について
職場で雑談が必要なのはわかります。
雑談は、周囲の空気を良くしたり、午後の眠気を吹き飛ばしてくれます。
全体的に話しやすい雰囲気になれば、仕事も頼みやすいですし、ミスもフォローされやすいです。
だから、全ての雑談が悪とは思いません。
でも、中にはわたしのように、職場はお金をもらって仕事をする場所であり、友達作りの場ではないと考える人間もいます。
そういった人の多くは、仕事と直接関係のないプライベートな情報を根掘り葉掘り探られる事に不快感や危機感を覚えたりするものです。
また、昼休みは一人になって本を読んだり、外を散歩したりすることがリフレッシュになる人もいるでしょう。
人と話して発散したい派の人が、本を読んでゆっくりしたい派の人のスタンスを潰していいわけがありません。それは立派な権利侵害です。
わたしが怖いと思った理由
わたしがXさんを怖いと思ったのには理由があります。
まず、一般常識的に失礼であると言われている、初対面で女性に対して年齢を聞いている事。学歴や収入など、通常あまり聞かない社会的ステータスについて探ろうとしている所です。
Wikipediaでも書くのか、というくらい、それはもう詳しく(笑)
他人に興味を持つ事自体は悪い事ではないですが、初対面や、仕事上のパートナー、目上の人な対しての態度ではないですし、その失礼な言葉を当たり前に発せてしまう無邪気さに恐怖を覚えました。
また 、X さんがわたしの個人情報を大声で復唱した事により、わたしが直接話した事がない人にも、個人情報がインプットされてしまいました。
わたしは職場でオープンにするのはここまで、とオンオフ切り替えて仕事するタイプの人間なので、いきなり垣根を破壊されて居心地が悪くなってしまったのです。
例えば、見た目で◯歳くらいかな?と思ったいたのが、実際はずっと年上、年下だったとわかれば、それまで築いてきた関係に、何の変化も起きないと言えるでしょうか?
多かれ少なかれ態度を変えてくる人が多数だと思います。
また、今は生き方の多様化が認められつつある時代です。ある程度の年齢の女性であれば、必ずしも結婚していたり、子供がいるとも限りませんし、子供がいるからと言って既婚者とも限りません。
そこには笑えない苦労や、人に話せない悲劇やコンプレックスが眠っている可能性もあるのです。
そういった、相手の内面へ配慮できない無神経さが怖いと思ったのです。
多分この人は、人の体重やスリーサイズ、コンプレックスや異性との経験なんかもズカズカ聞いて大声で復唱するんだろうな、と思ったから何も話せなくなったのです。
口は災いの元
多分ですが、Xさん自体、悪気はなく、わざと人を傷つけよう、怒らせようと思ってやっているわけではないと思います。
人に言って良い事・悪い事の判断基準が、他人とずれているのかなと思いました。
踏み込んだ話は、仲良くなってどちらからともなく打ち明けたり、その場の雰囲気でお互いに話すなら全然いいと思います。
今回の件は、Xさんからの一方的な質問で、相手が嫌がっているから問題なんですよね。
先日、また他人に失礼な絡み方をしていたので、割って入って、
「逆にあなたはどこの小学校?家はどこなの?」
と聞いたら、
「私はずっとこの辺です…」
などと口ごもって確答を避けました。
自分が答えたくない事を人に聞くなよ。
聞き方って大事で、何度か面識のある人に、家はどの辺なの?と聞かれるのはアリ(代表的な駅名や区で答えられる)だけど、何町?と具体的に聞かれると、ちょっと怖いし、社会的ステータスや、親の職業なども、なんか値踏みしてる??と警戒度MAXになってしまうので、付き合いや会話の中で、自然と知っていくのがいいんじゃないかと思う。
結婚相談所で結婚暦を聞かれたり、下着屋さんでサイズを聞かれたり、病院で体の事を聞かれたりなど、必要があって聞くケースなら別ですが。
そういった、信頼関係を築けていない段階で、相手に悪印象を与えてしまうと、プラスがない分マイナスから脱しにくいし、人間関係で損をするケースが増えていってしまうと思います。
あまり気にしすぎて何も喋れなくなってしまったら本末転倒だけど、そうした雑談の中の返答から、この人はどこまでOKなのかを探ってみるのは、非常に意味のある事なのではないかなぁ。時にその予想が外れたとしても。
そんな事を思った、午後の昼下がりです。