現状
大人になっても困っている事があります。
地図や乗り物が極度に苦手で、決まった時間に目的地まで無事に着けるか毎回不安になるのです。
極度の方向音痴は、時に取り返しの付かない社会的失態や人間関係の破壊にもつながります。
悩みに悩んで、病院でも相談してきたので、今日は、そんなわたしの現状や、思う事、気をつけている事などを1つずつ書いていこうと思います。
~目次~
方向感覚には個人差があるんだって
子供の頃からお世話になっている先生に相談してきました。
わたしの困っている現状を説明すると、方向感覚には個人差があるから、気にしなくていいと言われました。
もし、大人になってから急に苦手になったりした場合は、別の病気の可能性があるけれど、子供の頃から得意でなかったのなら、それは個性なんだって。
わたしは耳と記憶力がいいのだけど、その事を知っている先生が、
「あなたは音を聞いただけで何の音かわかったり、すぐに覚えられるよね?でも、先生にはさっぱりわからない。
それと同じで、仕事はできるのに、人の名前と顔がなかなか覚えられない人っているよね?
脳の中の、場所を覚える信号や、人の名前と顔を覚える信号って別の場所にあるんだけれど、あなたの場合は、空間を把握する信号が弱いんだと思うよ」
だそうです。
つまり、先天的に空間把握能力が低い可能性があったのです。
幼少期の体験や、育った環境が原因ではないの?
わたしが子供の頃は家が厳しく、終始車での送り迎えが基本で監視されていました。
小学校時は町内、中学以降は学区から出てはならない、という誰も守っていないような校則をひたすら守らされたので、知らない土地に行ってみるという経験をした事がありません。
だから、子供の頃から苦手だったかどうかは判断できません。(道がわからなくて困った体験がないため)
上記の話も含めて相談したけれど、
「方向感覚は、親が地図を活用するような環境を与えたかどうかは関係ないよ。
小さな子供でも、得意な子は本当に得意で、1人でどこへでも行っちゃうから」
だそうです。
ちなみに、東大生でもキャンパス内で迷う人もいるので、頭の良さは関係ないそうです。
結論:方向感覚は才能
方向音痴あるあると、方向感覚の優れた人にお願いしたい事
ここからは、わたしが地図が得意な方にお願いしたい事や実体験を並べていきます。
方向「音痴」と呼ばないで
先日、職場の飲み会で会場がわからず、色々な方に聞きながらたどり着いたのだけど、その事を話すと、
「あー、方向音痴なんですねー」
と言われてカチンときました。
わたしが引っかかるのはこの方向音痴の「音痴」の部分。
音痴って聞くと、真っ先に歌が上手ではない人の事を思い浮かべるし、あまりいい言葉ではない。
なんだか、能力を貶めてられているような破壊力を感じるので、
「あ~、女性は地図苦手な人多いですもんねぇ」
とでも言っておけば、誰も傷つけないしスマート。
「女性=イコール地図が苦手」という方程式は成立しないって、科学的根拠を示した研究があったので、正確には女性=苦手とは言えないのだけど、苦手な人が多いのはウソではないと思うので、当たり障りなく返した方がベターだと思います。
記事にするためにわかりやすく「方向音痴」の単語を使っているけれど、本当はこの言われ方嫌いです。
方角や道路の名前を言わないで
こちらから道を聞いておいて申し訳ないのだけど、道が得意な人は、「○号線を○方向に○○メートルほど進んで、信号の角を右に、それから…」と、現在地から道路の名前や方角を使ってゴールに導こうとする方が多いように思います。
でも、それだと覚えられないし、わからない。普段車を運転しないので、道路の名前はピンと来ない。
話の途中で、今どこ?と、迷子になってしまうのです。
一番わかりやすい伝え方は、ランドマークから一本道での案内。
現在地をスタート地点にして、この道をまっすぐ行けば○○があるから、そこを右に曲がって○○メートルくらい歩くとあるよ、みたいな感じ。
ランドマークになるものは、コンビニ、郵便局、公民館、デパートなど、周辺に2つないものだとより良い。
地図が苦手な人間は、ランドマークと一本道しか覚えられないので、伝わってないかなと思ったら、簡単な言い方に置き換えてくれると助かります。
行き方が複雑だったら、「あっちの方向」とかでもだいぶ助かります。
伝わらないからと、キレないで
時々いるのだけれど、知らない所に呼び出しておいて、自力でたどり着けないとキレる人が怖い。
伝わらないからと言って
「何でこんな事がわからないの!?」
と、感情をぶつける事+否定のコンボがめっちゃ怖いです。人間関係に亀裂が入ります。そんな言い方をされると、今後付き合いたくなくなります。
苦手だからと開き直るのなら怒られても仕方ないけれど、自分が当たり前にできる事を、難しいと感じる人間だっているんです。
方向音痴のくせに、カンを頼りにするという誤解
よく、方向音痴の人は、「方向音痴のくせにカンを頼りにドンドン進む」という誤解をされていると思います。言われた事ないですか?
勘を頼りに進んでいるんじゃありません。地図に沿っていった結果、わからなくなって、止まっていても解決しないから、方角的には合っているだろうと思える方向に向かって動いているだけなんです。
自信はありません。心の中は不安でいっぱいです。
いつもと違う道を選ぶと迷子になる
普段通る道をちょっとだけ変えてみると、脳への良い刺激になって、ボケ防止になる。ついでに素敵な植物や知らないお店なんか発見できたらラッキー☆と思って気分で冒険心を出すと痛い目に。
自宅に帰れなくなった事が何度もあり、方向はこちらであっているか、近隣住民の方に教えていただくのだけど、答えを聞くとだいたい間違っていて、「逆方向ですよ」と言われる事多し。なんでだ!?
お店に入るとわからなくなる
よく行くゲーセンがあるんだけど、このゲーセンを出ると、周辺の景色が似たりよったりで、自分がどっちから来たかわからなくなり、歩いても歩いても知っている景色にならない事がよくある。
それから、初めて行った飲食店で、1度トイレに行くと、自分がどこに座っていたのかわからなくなる。これ、カラオケでも同様の事が。
ゲームの中でも迷う
主にRPGをしている時だけど、戦闘が終わってフィールドマップに画面が切り替わると、自分がどこに向かっていたのか、どちらから来たかわからなくなり、ダンジョンを進むはずが、いつの間にか洞窟の入り口に戻されてしまう事がある。
そうやって無駄に移動してしまうから、わたしのパーティーは、攻略本などで推奨されている到達レベルよりだいたい強い。
みんながドラクエ3をやっていた時代、学校で、
「やまたのおろち、強かったよね~」
と言っていた子に、
「なんで?1回で倒したけど…」
と言って驚愕させた事がある。
ちなみに、マップは「上が北、下が南で、右が東」で覚えているから、わたしの頭の中ではリアルでも2D。
地図が得意な子と話すと、女神転生のオートマッピング機能のように、3Dで一度行った所は何となく周辺の情報までスキャナーのように記憶しているようです。
なにそれわけがわからないよ。
取っている対策
地図が苦手だからと言って、遅刻をするわけにはいかないので、わたしが取っている対策としては、
- 行ける距離なら、前日までに下調べ
- 道に迷う時間も考慮し、かなり早く出る
- 紙の地図と携帯、両方持参
- わからなければ、人に聞く
- 多めの現金を用意して、最悪タクシーを拾って、お金に物を言わせて力技で解決する
こんな感じでしょうか。
携帯のマップでもいいんですけれど、実際と多少ズレて表示される事があるので、紙の地図は必須ですね。
2番の「早く出る」は、予定には間に合うんですけど、早く着き過ぎて会場が開いていない、炎天下で数時間立って待つ、という悲劇に変わる事もあります。
道を聞いてショックだった事も
すみません、と声をかけて、優しく教えていただける機会の方が圧倒的に多いのですが、時々ショックな事も。
年齢や住所などの個人情報をしつこく聞かれたり、「すみません」とお声がけしただけで、「いっ!!…いいですっ!!!!」と怒鳴られた事もあります。
わたし、そんなおぞましいほど嫌な見た目をしているかなぁ、と半日くらい落ち込みました。
また、道を聞きたいだけなのに、カップルに話しかけると、女性の方に思いっきり睨まれたり、犬を散歩中の女性に不審者扱いされた事もあります。
方向音痴は努力で治るの?
みんなが道を覚えるのが得意というわけではないので、上手にできなくても温かい目で見て欲しいです。
先生に、「方向音痴は努力で治りますか?」と質問したところ、
「う~ん、元々苦手だからね。例えばあなたが、今からスポーツ選手になりたいと思ったとして、たぶんなれないよね。それって才能だから。だから、努力する事が無駄だとまでは言わないけど、伸びしろが…」
と言われました。
改善のヒントみたいなものを伺いたかったのですが、なかなか難しいようです。
あきらめろん…って事なのかな?かな?(´;ω;`)ブワッ
でも、
「苦手なりに対策したり、人やツールに頼るのはいい事だと思う」
とも言っていただきました。
いつも、道端で、答える義務がないのに、丁寧に教えてくださる方、目的地までお付き合いくださる方には感謝の気持ちしかありません。
わたしは道が得意じゃないのになぜか聞かれる事が多いので、知っている事を聞かれた時は上手に伝えられる人になりたいなぁ。
こんな感じなので、キャンパスの移転とか、講義棟の変更とか、本当にやめてくれー!って感じです。
大学の敷地広すぎませんか?いつも思います。
そんな感じで、色々な方に助けられながら生きています。
みなさんも、困っている人がいたら、易しい言い方で助けてあげてくださいね。