何度かパワハラ上司に関する記事を書いてきた。
パワハラ上司のせいで、何人もの従業員が去っていったというお話。
パワハラ上司(以下Pさん)が攻撃対象にするのは、いつも決まって、若い・大卒・主張が弱い人。
パワハラの対象にされながらも、退職しなかった人は、部署内で新卒に最も近い、わたし、天然のAさん、メンタル弱いKさんがいる。
わたしは、Pさんとは距離を取っているし、Kさんは、少しでも嫌な事があると、体調不良と言って早退してしまう。Aさんは、自己評価が低く、Pさんの言葉に対して、「申し訳ございません。申し訳ございません」と謝り続けるタイプ。
今日は、Pさんが、天然Aさんのミスに対して執拗に攻撃していたのに見かねて、わたしがなぜそういった事をするのか直接聞いてみた話をアップしようと思います。
~目次~
パワハラ上司ってこんな人
別の記事で、若い子、大卒に厳しい噂好きで気分屋の人、と、だいたいこんな内容で書かせていただいているのだけど、もっと状況をわかりやすく伝える例があった。
ミュージカル議員の人!
実は、このニュースを耳にするたびに、心がいつもざわざわしていた。
Pさんは、この議員によく似ているのだ。
どこが?と聞かれると、見た目、年齢、ミスに対してねちねち、自分が絶対に正しい!と思っている所などなど。
さすがに、物理的に叩かれた事や、歌われた事はないが、怒鳴り口調で、
「どうしてこれがこうなるんだ!」
「○○さんならできるのに!」
「あ~~~イライラする!」
「せっかく教えてやってるのに!」
あれ?どこかで聞いた事あるような…。
ある日のパワハラ
天然Aさんがミスをした。Aさんはすごくいい人なのだが、天然ゆえに、うっかり話を聞き逃したり、勘違いしていたり、という事がたまにある。
でも、Aさんは下っ端だから、重要な仕事を任されたり、決定権があるわけではない。Aさんがした仕事は必ず、上司や他の先輩社員などからチェックが入る。その上で次の段階に進むようになっているのだけど…。
その日もPさんは怒っていた。
「なんでそうなるんだ!」
「あんたのせいで、わたしの時間が○分も無駄になった!どうしてくれる!?」
「こんな事で時間を取られいる間、他の人の仕事は、どんどん進んでますよー?」
「他の人がっ!こんなミスをしますかっ!?」
「お前、これがお客さんのところにいった時、誰が責任を取るんですか!?あたしだよあたし!!客先に1人で行って謝ってきてもらうかんな!!!」
確かにAさんが悪い。
でも、気づいて、次から気をつけてね、直してもう一度もってきてね、と伝えれば、5分とかからない。
同じミスを何度も繰り返したとかなら多少きつい言い方になっても仕方ないけれど、Pさんが怒っているのは、Aさんをよくするためではなく、納期がギリギリだったり、残業が続いている事へのストレスを、はけ口として、弱い立場のAさんにぶつけているだけなのだ。
とても聞いていられないので、そういった時、わたしはわざと割って入るようにしている。
「Pさん、お話中すみません。○○の件で確認したいんですけど…」
本当は、パワハラは良くないと思います!って、はっきり言えたらいいのだけど、今後の関係が完璧にこじれてもまずいので、自分や他の誰かがパワハラを受けている時は、割って入ったり、心を無にして早く終われ~と祈ってたりします。
訴えればいいじゃん?そんなに嫌ならやめればいいじゃん!と軽く言う人がいるけど、生きるため、家族のためなど逃げられない理由で働いている人にとっては、次が決まっているわけでもないのに簡単に強い行動は取れませんよね。
もし、宝くじが当たったり、実家がお金持ちとかだったら、とっとと辞めているんじゃないかな。
パワハラ上司がパワハラする理由
そうは言っても気分が悪いので、Pさんに、
「Aさん、きっとこういう理由で勘違いしちゃうから、こういう言い方に変えた方が伝わりやすいんじゃないですか?」
ささやかな抵抗をしてみる。
こうやって、上の人間に堂々と意見する所とかも、可愛くねぇ~って思われているのだろうけど、わたしは限界までPさんに嫌われているだろうから、もはや評価など気にしてはいない。
でも、返ってきたPさんの答えはこうだった。
「は!?なんで?なんであたしがそこまで面倒みなくちゃいけないの?ここ会社だぞ。幼稚園じゃねーんだぞ?」
「だいたい、あたしが新卒で入った時なんかなぁ、先輩に怒られながら必死に仕事覚えて、怒られないように必死に頑張ってきたんだぞ?それなのに、いまどきのゆとりは…」
聞くに堪えない表現が続いたので、カット。
要約すると、自分が怒られながら仕事を覚えてきて、それが当たり前だから、自分のやっている事は指導者として正しいから今後も変えるつもりはない、という事らしい。
でも、はたして本当にそれが上司の仕事だろうか?
できなかった事を執拗に責められて、仕事を覚えるだろうか?むしろ、おびえてもっと能力を発揮できなくならないだろうか?
「でも、Aさん、あまりにも言われすぎて自信をなくしてると思うので、もう少し自由にやらせてあげてもいいんじゃないですか?
そうしないとミスが増えるよ、と遠まわしに警告してみる。
自分が言われるのも嫌だけど、他の人が怒鳴られているのを聞くのも、気分のいいものではない。
「じゃあ誰が責任を取るの?指導者として、何かあった時に一番言われるのはあたしなんだよ!!!」
呆れた。
結局この人は、自分が怒られるのが一番嫌なだけなのだ。
わたしの考え
自分が先輩から厳しく接されたから、自分が上に立った時に、絶対後輩に優しくなんかしない。
この姿勢は、一部の子どもが達が親や先生から傷つけらたり、世界から争いがなくならない事と同じではないのか。
確かに、わたしが子どもの時は、怖い、今の時代なら問題になるような理不尽で暴力的な教師がいて、みんなそれにおびえながら授業を受けていた。
実際に、訴えたいくらい、今でも許せない事もあるし、ここに書けないような経験もした。
でも、だからと言って、それを下の世代にしようとは思わない。そもそもその発想がない。
自分がパワハラを受けてきたから、パワハラを受けずに仕事を教えてもらおうとする、今の若い世代は甘い、というPさんの考えには、全く賛同できない。
距離を取りつつ、あまりにもありえない事を言われたら、理路整然と反論できる人でありたい。本当は主張するの苦手だけど、コミュニケーションの練習だと思って頑張りたい。
自分が嫌な経験をしたからこそ、他人に対して優しくありたい。そう思ったのでした。
さいごに
その後、Pさんが少し大人しくなった。
わたしはその場にいなかったので、又聞きなのだけど、きっかけは、Pさんが職場で体長不良になり、倒れたらしい。その時に率先的に介抱して、救急車の手配をしてくれたのが、なんといつも怒られていた天然のAさんだというのだ。
ほらね。やっぱり、Aさんはいい人。
わたしも、その場にいたら人として絶対助けるけど、普段の恨みから、助ける時に一瞬迷うかもしれない。でも、Aさんはそういう計算なしに、誰にでも常に等しく優しさを与えられる人なのだ。
こういう、素晴らしい内面をもった人材を見抜けないのは、上司としてマイナスですよね。
これを機に、パワハラがなくなればいいなぁと、心から願います。