春から新生活を始める方も多いのではないでしょうか?
進学する際に、アパートやマンションに住むか、寮に入るかで悩まれる方もいらっしゃると思います。
今日は、進学を控えている方や、女子寮の実態について興味がある方向けに、わたしの体験を語ろうと思います。
わたし、麻歩が卒業した○年前のお話ですので、現在とは違っている部分もあるかと思いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
女子寮について語る
わたしが住んでいた女子寮は、寮生の間では「刑務所」と揶揄されていました。
以下簡単に説明しますね。
~目次~
寮のスペック
設備・間取り・収容人数や環境など
- 間取り:6畳1間、家具付
- 共用設備:バス、トイレ、ランドリー、冷蔵庫
- 収容人数:80名程度
- 平日朝夕食事つき
メリット
- 入居時に持ちこむものが最低限だけで済む。引越し時も楽
- 共用部分の清掃は、業者は入るためしなくてよい。家事時間の節約になる
- 栄養士さんの考えた、バランスの良い食事が提供されるため健康面で安心
- 食事の時間が決まっているため、規則的な行動を取るようになる
デメリット
- 部屋が狭いため、インテリアにこだわったり、自分なりのカスタマイズができない
- 共用部分の使い方は、個人のモラルに任せている部分が大きいので、時々目を疑うような光景を目にする事がある
- 自由に使えるキッチンがないため、食事が出ない日に自炊や料理の腕を磨く機会が得られない
- 音が思ったより響く。電話の声は廊下まで聞こえるし、隣の人のくしゃみはとてもクリアに聞こえる
入寮にかかる費用
- 毎月の家賃:周辺で単身用の部屋を借りた時の相場+3万くらい×12を一括で払う
- 共益費:1年分を一括で払う。一般的な敷金くらいの額
- その他かかるもの:インターネット接続料金(強制)毎月数千円引き落とし
メリット
- 共益費を1年分まとめて払うため、光熱費は上限を気にせず使い放題
- インターネット使い放題
デメリット
- 入寮時にまとまった金額が必要なため、親の収入などの審査がある
- PCを所持していない学生には毎月のネット代は損
守るべき寮則
時間に関する禁止事項
食事や入浴のできる時間が決まっているため、それを過ぎてしまうとできない。特に食事は所定の時間に取らないと材料を無駄にしたという事で始末書を書かされ、ひどいと親に連絡が行くらしい。
また、朝外出しても許される時間が決まっているため、食事や入浴の時間にかぶらずにアルバイトに採用されるのがすごく難しい。実際わたしはこれで時間が合わず面接に数十回落ちた。
門限を過ぎると門が締まり中に入れない。窓は人がすり抜けらないように作られていて、外からも、中からも通行はできない。
また、室内にいるか外出中かは管理側に厳しくチェックされているため、誤魔化す事はできない。
異性との遮断
異性の連れ込みやそういった交流は一切禁止。
まぁ、女子寮だからこれはわかるのだけど、わたしが入寮して一番驚いたのは、異性にはお父さんが含まれるという事。
入寮すると、親御さんが引越しの準備を手伝ったり、娘に会いにきたりする事があるわけだけど、お父さんに関しては、居室内への立ち入りは絶対禁止で、唯一立ち入りが許されるのが、お客さん用のミーティングルーム。そこに管理者立会いの下、ドアを閉めない状態でのみ、会話が可能。
子供心に、なぜここまでするのかという違和感がすごかった。
理由を聞いてみたところ、当時は意味がわからなかったけど、間違いがあるといけないから、と。
ねぇよ!
ちなみに、お母さんが居室に立ち入るのはOKです。
抜け道を行くひとたち
頑なに男女交際禁止と言われても、抜け道を見つけて密会している人たちも若干名いて、寮の敷地から見えないところに車で迎えに来てもらって会ってる子とか、学生同士で付き合っている子とか、地元からの遠距離恋愛の子もいたりとか、色々。
シモセカの世界を思い出して見てください。
キセイすればするほど、そこに向かってエネルギーを注ぐ人たちが沢山いましたよね。
中にはツワモノもいて、外泊届を自分で書いて出すという人も。
詳しく聞かなかったけど、あれ、親の許可は取っていたのかなぁ。
「麻歩ちゃんも、彼氏とお泊りしたくなったら言ってね?書いてあげるよ」
と言われたけど、1度も頼むことはなかったよ(^^:)
泥棒と同居
親から仕送りはもらっていましたが、負担をかけているのはわかっていたし、アルバイトができなかったので、そんなにお金があるわけじゃない。でも、少しくらいの贅沢をしたい、と思い、少し高いアイスを買って部屋で食べるのが楽しみでした。でも、箱入りのアイスを買った方が、安いですよね。なので、6本入りのアイスを買って共用の冷蔵庫に入れたおいたんです。すると…
翌朝には買ったばかりのアイスが3本になっているんです!これには激おこですよ~!
これに関しては、寮側に苦情を言っても、「よくある事だから…」と言われて、無意味な「泥棒は犯罪です!」というポスターが貼られただけでなんの対策もしてもらえませんでした。アイスごときで動きたくなかったのでしょうが、これだけは未だにすごい不満です。食べ物のうらみはこわいんだぞ~~!
結局良かったの?悪かったの?
わたしは寮生活と一人暮らし、どちらも経験しました。寮があった事で、土地勘のない中、病院を紹介してもらえたり、食べるものに困らなかったり、ライフラインが
守られた生活ができました。だから、勉強に集中したい、同姓同士の付き合いが平気な人には向いているかもしれません。
ただ、寮という特殊な環境ゆえ、進学先でも他の子と同じように遊んだり、その年齢ならではの経験値を詰めなかった事で、その後の異性との付き合い方や、家事能力が、同年代の子より圧倒的に低いまま大人になってしまい、克服にすごくエネルギーが要りました。(今もかな?)
個人的には、変にチャラくなる必要はないけれど、年相応の娯楽や遊びがあって、親が一生社会に出さなくてもよい環境を与えられて、本人もそれを幸せに思っている場合以外は、もう少し異性関係に関しては寛容になってもいいんじゃないかなと思いました。
でも、両方を知れた事で、色々なもののありがたみがわかりました。
あくまで過去の、わたしが知っている一例ですので、良し悪しを判断するのはあなたです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!