麻歩の、寝たり食ったり喋ったり

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音楽と、どう向き合う?吹奏楽アニメ「響け!ユーフォニアム」に考えさせられる

 このアニメすごいですね!

 

 今日は、大人気アニメ、響け!ユーフォニアムの感想と、わたしの吹奏楽体験なんかもちょっと書きたいと思います。

~目次~

 もっと、ゆる~い話かと思っていた

 わたし、ネタバレが大嫌いなので、この作品を見る!と決めたら、見終わるまでは、絶対にウィキや公式サイトは見ないようにしているんですよ。

 

 で、吹奏楽の話で、女の子達が音楽を頑張る話だよ~という事だけは聞いていたので、きっと、可愛い女の子達が、高校に入って、

「何か新しい事やってみない?」

「吹奏楽とか、いいんじゃね?」

「そだねー」

みたいな、ゆるい感じの日常系アニメだと思ってたんですよ。

 

 全然違ったね!

 

 いきなりガチ系なんですが…

 まず、1話で顧問の先生が、これから全国大会を目指すのか、楽しい思い出作りのために音楽をやるのか、どちらか決めてください、という究極の選択を突きつけます。

 

 で、結局流れで全国を目指す方向で話はまとまるのですが、この吹部の空気がとても重い

  

 4話で不穏なギスギス感が。

 

 どうやら、過去に何かあったっぽい

 

 そういえばこの部、2年生の数が異様に少なくないか…?

 

 そんな不穏な空気の正体も、見ていくうちに少しずつわかっていきます。

 気になる存在、優子ちゃん

 久美子の妙に冷めた感じとか、麗奈の最強感、晴香さんの成長とか、個性豊かで魅力的な子が多くて、お伝えしたい言葉が山のように押し寄せてくるんですけど、全部お話すると長くなってしまうので、1人だけフォーカスして紹介します。

 

 部員に吉川優子ちゃんという女の子がいるんだけど、このが出てきた時、ザ・意地悪女子って感じで、可愛いけど、みんなの和を乱す嫌な子だと思いました。

 

 少し先の話で、トランペットのソロを誰が吹くか、という話になるのですが、そこで部を混乱させてるし、当事者を結果的に傷つけているし、あー!なんでこの子はここでそういう事言うかなぁ~可愛いけど…ってずっと思ってました。

 

 でも、2期で、コンクールが好きか?という話が出てくるのだけど、そこで印象ががらりと変わりました。

 

 良くも悪くも、特定の人に肩入れしてしまう所があるけれど、ポテンシャルの高い子なんですよね。

 

 この事から、嫌な子から気になる子に変わりました

かつて音楽ガチ勢だったわたしも、吹奏楽で大会を目指していた 

 それこそ、全国行くぞ!じゃないですけど、小学校で、ガチガチの体育会系みたいな吹奏楽部に所属していた事があって。

 

 先生も、保護者の方々の協力もすごくて、楽器の運搬も大変なのに、送り迎え付きで、練習のために大きな体育館を借りて、何時間も練習したものです。

 

 今の時代では考えられないでしょうけど、当時、部活動に参加しない奴は人間じゃない!みたいな風潮で、入らないという選択肢が取れなかったんですね。

 

 で、わたしなんて、運動部はやりたくない。音楽なら、3歳からやってきているから、自分にもできそう、という軽い動機で入ったものだから、練習がキツイ×2。

 

 音楽を好きかどうか、なんて考えた事もなくて、わたしの人生の中で、音楽は「やらなければならない事」として組み込まれていたので、真剣に取り組んでいましたが、心から楽しんでいたか?と聞かれたら、自信を持って「はい!」と答えられたかは微妙。

 

 音楽は今でも好きですけどね。

 

 ちなみに、わたしの担当パートは麻美子さんと一緒のアレです。

わたしの全国大会

 毎日遅くまで練習を頑張っていたわたしたち、なのですが、結果全国大会には行けず、賞も取れませんでした

 

 なぐさめのつもりなのか、先生達が、苦し紛れに、こんな事を言ったんです。

 

「先輩達が過去に金賞を取っているから取れなかったんだ。同じ学校が何度も金賞を取るのと、他の学校がかわいそうだから。コンクールとはそういうものだ

みたいな。

 

 多くの生徒が泣き崩れる中、わたしは、

「本気で全国いけると思ってたの?」

とは言わなかったけど、冷めた子供だったので、

(そんなわけあるかーい!)

と思っていました。

 

 本編でもあったように、確かにコンクールと言うのは、頑張れば必ずしも結果に結びつくとは限らない。努力した人達の中で、勝ち負けが決められる。審査員の好みでコテンパンにされる事もある。陸上や球技などのスポーツと比べて、芸術という概念を数値化するのは難しい。時には納得できない事もあると思う。

 

 でも、わたしは優勝した学校が純粋に上手だったからだと思っていたし、そんな、頑張っても勝てない事が決まっていたような先生の言い方は、しないでいただきたかったなーと。

 

 で、卒業後、ほとんどの生徒が同じ中学にそのまま上がるわけだけど、あまりに練習がきつかったからか、わたしの代の生徒は、誰1人として中学で吹奏楽部に入らなかったというね。

 

 中学では、小学校ではなかった楽器の選択肢も増えるし、入部を期待していた先輩達もいたみたいで、関係者一同驚いていましたね。 

音楽とどう付き合うか、演奏家は大きな課題

  音楽とどう関るか…は、音楽の世界に足を踏み入れた人間なら、誰もが一度は悩む、大きな壁だと思います。

 

 プロになるか、趣味でやるか…がまず大問題です。

 

 音楽の世界は、なにせお金がかかります

 

 私立の音大に入ったら、授業料だけで年間250万円くらいします。

 

 世帯収入、このくらいで生活しているお家も少なくありませんので、安いと言える方は、ごく少数でしょう。

 

 猛勉強して国立に入るとか、コンクールなどで客観視できる結果を多く残して、授業料免除奨学金を狙うという方法もありますが、これも、頑張れば何とかなる保証はないですし、合格してからも高いレベルの要求をされ続ける大変さもあります。

 

 また、「卒業=安定した将来」が約束されるわけではありません。

 

 だから、最初から趣味でやって、音大行くわけじゃないから、そんなガチガチの音楽漬けの毎日にされるより、受験勉強して少しでもレベルの高い大学に合格する方が大事!という考えもわかります

 

 将来とかまだわからないけれど、音楽が好きだから、人生から切り離すとかありえない!というのもわかりますし、みんなが頑張ってるからわたしも頑張る!でもいいと思います。

 

 この作品は、そんなリアルを追求しています。

 

 元吹奏楽部員は結構グサグサ来るところがあると思うし、音楽関係者以外でも、青春ってこうだよな~って、楽しめると思います。

 

  彼女達のコンクールの行く末が気になる方は、ぜひご覧になってみてください。